脚本の書き方

文化祭
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クラスの文化祭係を任された、脚本を書くことになった、そんな高校生向けの記事になります。

脚本というと堅苦しい感じがしますが、そんなことはありません。

このページでは、原作をもとに脚本へ書きおこしていくコツをお伝えします。

脚本はスピードが命

文化祭で劇をやる、と決まってから本番までの期間はどれくらいですか?長くても半年、下手したら2~3か月なのでは?あらすじが決まらないと、クラスは動けません。どんな背景を用意すればいいのか、衣装はどんなデザインにすればいいのか。考えることは山ほどあります。さっさと、脚本ver1をリリースしましょう。

完全オリジナルは諦めよう

文化祭の劇において、自分たちの作った完全新作で公演することは避けるべきです。

通常文化祭の劇の公演時間は30分か長くても1時間です。その間に起承転結を完璧に入れお客さんを満足させることは素人には到底不可能です。有名なお話を改変したほうが自分たちにとっても観客にとってもウィンウィンです。

オススメの題材

自分たちが楽しいと思えるような作品がいいでしょう。作り手の情熱は絶対に作品に現れてお客さんに伝わります。まずは自分たちが楽しむことを考えましょう。

ライオンキングなどのミュージカルかつ感動作品は、準備が大変です。その分完成度が高ければお客さんの満足はもちろん、自分たちの達成感は格別です。しかし多くの学校の場合、劇をやるのは3年生ではないでしょうか。大学受験もありますので、そこはクラスで話し合って覚悟を決めて欲しいです。中途半端な気持ちで手を出すとヤケドしますよ。

あらすじを決めよう

題材が決まったら、話の流れを決めましょう。漫画をもとにする場合、そのまま劇にすると絶対に時間に収まりません。ある程度有名な話なら、登場人物たちの出会いを割愛したり、ナレーションで済ませてしまいましょう。

今回は例として桃太郎を劇でやることを考えてみましょう。

桃太郎の登場人物といえば、桃太郎・犬・猿・キジ・鬼…とほとんど決まっていて、日本人なら誰でも知っています。しかし、主人公を桃太郎として鬼を倒す話にしてしまっては意味がありません。以下に改変の例を上げてみましょう。

主人公入れ替え

主人公を鬼として、桃太郎を退治しに行きます。この場合、悪者は桃太郎です。

他の作品と混ぜる

主人公は浦島太郎であり、浦島太郎が鬼を退治しに行きます。

タイトル詐欺

「桃太郎」というタイトルを掲げながら、実際には「浦島太郎」の演劇を行うというもの。学校によっては、実行員会からお咎めを喰らうかも(笑) 出オチ感が強いですが、話題にはなるかと思います。

私のオススメとしては、1の入れ替えパターンです。老若男女問わず楽しめる作品になりやすいと思います。以下では、1のパターンを題材に脚本を書いていきます。

脚本の構成要素

脚本に記載すべき情報は以下の3つです。

  1. 場所
  2. 演者のセリフと動き
  3. 裏方の動き

場所

場面の切り替えを指示します。どのような場面であるのかを決め、簡単に示しておきましょう。この情報をもとに、大道具係の人に背景を作成してもらいます。

例:桃太郎の家、田舎の田んぼ道、など

演者のセリフと動き

演者が話す内容を指示します。個人的には、動きを事細かに記載するのは好きではありません。演者が演技をする上で、自由度が狭まり面白くないからです。自分の意図が伝わる程度に、簡単で良いと思います。

例:
キジが走って桃太郎の部屋に入る。
キジ:「た、大変です。鬼がやってきました!」

裏方の動き

これが地味に大事。演者はたくさん練習しますので、脚本の内容がペラペラでも大丈夫です。一方、裏方の役割は交代制であるため、練習を多くできないでしょう。そこで、いかに脚本に動きを記載して、分かるようにするかが重要です。

例:
照明を消す、照明をつける、チャイムを鳴らす

巻き込み力が大切!

少し長くなってしまいましたが、イメージはできましたか?一番大切なことは、周囲を巻き込み劇を完成させることです。文化祭係や脚本担当の力で出来ることには限界があります。周りを巻き込み、仲間をつくりましょう!

余談:脚本は縦書きか横書きか

教科書などは縦書きが基本であり、私たちは横書きの文書に慣れています。横書きのメリットは、それだけです。書きやすい、読みやすい
一方、縦書きには劇を行う上で、最大のメリットがあります。それは「ページをめくりやすい」ということ。次のページに移るときに目線の移動が少なく、次の動きを把握しやすいのです。演者はもちろん、照明などの裏方が大きな恩恵を受けられます。

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